これまでに解説しましたように、統合失調症患者さんは、不規則な食生活、運動不足などの生活習慣の乱れや統合失調症という病気が太りやすい特性があることから、メタボになりやすいと考えられています。
加えて、最近では、統合失調症治療のお薬(抗精神病薬)の中には肥満や糖尿病などメタボのリスクが比較的高い薬があることが明らかとなっています。
統合失調症の患者さんでは、統合失調症治療のお薬(抗精神病薬)がメタボの要因のひとつであると考えられるのです。
でも、決してあわててお薬を止めたりしないでください。
統合失調症治療のお薬(抗精神病薬)は、あなたの統合失調症の症状を良くするためにとても大切で有効なものです。医師に相談なく絶対に自分の判断で服用を中止しないでください。
お薬について心配なことがある場合は、必ず医師に相談しましょう。
肥満になると、体重を気にするためにお薬の服用を医師との相談なく自分の判断で中止したり、お薬の量を減らしたりする患者さんがいます。
これは、患者さんにとって統合失調症の症状の再発を招く大きなデメリットとなり、入院のリスクも高まります。
生活面においても症状の悪化のために、身体機能や社会性の低下によって患者さん自身のQOL(Quality Of Life)が低下し、社会復帰にも影響します。
医師とよく相談し、あなたに合った統合失調症治療のお薬(抗精神病薬)を選ぶことが重要です。